パズルのような、私の人生

子どもの頃に遊んだパズル。

最初はただのバラバラなピースの山で、どこから手をつけていいのかも分からなかった。

それでも端から少しずつ並べて、はまる瞬間に喜んで、時には間違えてはめたピースに気づいて外して…。

そんな繰り返しで、気づけば少しずつ形が見えてくる。

人生って、ちょっとそれに似てるなと思う。

大人になるにつれて、「正解」が分からなくなっていく。

学校では「こうすればいいよ」と教えてくれる人がいたけど、

社会に出たら誰も完成図を持ってない。

みんな手探りで、なんとなく“それっぽい形”にピースを並べているだけだった。

「この道で合ってるのかな?」

「私の人生、ちゃんと進んでる?」

そんな不安を抱えながらも、とりあえず目の前の1ピースを選んで、置いてみる。

仕事、恋愛、人間関係…何を選んでも、全部がうまくはまるわけじゃない。

でも、合わなかったピースを経験することで、次に“自分に合う形”が見えてくることもある。

無理に人と合わせようとして、削ってしまった自分。

周りの正解に合わせて、自分の色を変えてしまったこともあった。

でも本当は、パズルって「無理やり」じゃダメなんだよね。

ちゃんと“合う形”があるからこそ、自然にピタッとはまる。

自分の形のままでいい。

削らなくても、誰かのピースと自然にハマる瞬間はちゃんとある。

最近、昔経験したことが、今になって意味を持ち始めることが増えた。

「あの時の失敗、実はこのためだったのかも」

「なんでこんなことが起きたのか分からなかったけど、今なら分かる」

そんなことが、本当にある。

だからこそ、「無駄なこと」って実はひとつもなかったんじゃないかな、って思うようになった。

人生は、完成図が見えないからこそ、楽しい。

今、どこに向かってるか分からなくても、1ピースずつ並べていけば、いつか「これだったんだ」って気づける。

焦らなくていい。

他人と比べなくていい。

まだ埋まってないところがあることを、恥ずかしがらなくていい。

むしろ、その「空いている部分」があるからこそ、未来にワクワクできる。

私もまだまだ未完成のパズル。

だけど、確実に少しずつ形になってきている気がする。

これまでの選択、出会い、別れ、涙、笑い。

全部が、私という作品の一部になっている。

完成を急ぐのではなく、今日の1ピースを大切に。

そうやって、これからも少しずつ、自分らしい形を作っていこうと思う。

あなたのパズルは、今どんな形ですか?

「バラバラで意味がない」と思っているそのピース、

もしかしたら、これからのあなたにとって、とても大切な一部になるかもしれません。

焦らず、無理せず、自分のペースで。

今日もあなたらしいピースを、そっと置いてあげてください。